便秘と食物繊維

古くから日本人の食卓には野菜が豊富に並び、バランスのとれた食事を日常的に摂ることが可能でした。現代では、欧米人並みの食生活が当たり前となっているため、便秘の解消に大きく作用する食物繊維の摂取が不足していると言われています。食物繊維は腸内環境を整えてくれることでも知られていますが、水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維の2つのタイプがあります。水溶性食物繊維は、ワカメ、昆布などの海藻やりんごやみかんなどの果物、おくらや山芋、納豆などのネバネバとした食品に多く含まれており、腸のなかでどろどろの状態となって、糖質や脂質の吸収を穏やかにする働きがあるため、糖質を栄養分として活性化される善玉菌を増やすのに大きな効果があるとされています

不溶性食物繊維は、玄米や小麦、トウモロコシやおからなどの穀類や豆類、イモ類に多く含まれており、腸の中で水分を吸収して膨張し、有害物質を吸収するとともに便をかさましして排出を促す効果があります。普段から便秘気味の方が不溶性食物繊維ばかり摂取すると水分が奪われることによって便が固くなり、症状が悪化することもあるので注意が必要です。水溶性食物繊維をより多く摂取するとともに、増えた善玉菌の栄養分となるオリゴ糖を適切に補給することで便秘の解消につながります。

便秘の原因とオリゴ糖

欧米だけでなく日本人の死因としても高い割合を占めるガン、そのなかでも、近年、大腸がんで命を落とす人が増加しています。その原因には、喫煙や過度の飲酒、ストレスや運動不足など、さまざまなことが考えられますが、最も注目されているのが食生活の変化です。日本人は、古来、米や野菜中心の食生活になじんでおり、動物性タンパク質も魚から摂るのが一般的でした。しかし、高度経済成長期を迎え、ライフスタイルとともに食生活も欧米化されるようになり、肉類や脂肪分の高い食品を多く摂取するようなりました。雑穀や豆類など、消化、吸収に時間がかかる食品ばかりを摂取してきた日本人は、腸の長さが欧米人よりも2mほど長いと言われています

腸の長さが長いということは、便が腸にとどまる時間が長くなり、便に含まれる発がん性物質も長く溜め込まれることから、がんの発症率が高くなったとも考えられています。実際、現代と昭和30年代と比較すると、日本人で便秘に悩む人の数は役2倍ほどに増えていると言われています。腸内で腐敗しやすい肉類や脂肪を抱え込んで、腸内を悪玉菌に支配されてしまうことが多くなっているため、頑固な便秘になり、それがもとでさまざまな疾患を引き起こすことにもなるのです。万病の元凶となりうることもある便秘を解消するためには、生活習慣や食習慣の改善とともに、オリゴ糖などを摂取して善玉菌を増やし、腸内環境を整えて正常な排便がなされるように積極的に働きかける必要があります